【レオパの繁殖】抱卵から産卵まで

交尾を行ったメスは、卵を作る栄養を補うため、食欲が倍増します。

この時期に餌の量と質を十分に高めないと、良い卵を産まないばかりか、メスの栄養障害まで引き起こしかねないので、しっかりとカルシウムやビタミンを補った餌昆虫を存分に食べさせてください。

日頃より給餌間隔を狭めてみて、餌への反応が鈍らないようであれば、そのまま与え続けます。

交尾後10日ほど経つと、メスは抱卵しはじめます。

抱卵している場合は、メスの腹部にうっすらと卵が透けて見えているはずです。ヒョウモントカゲモドキの場合、一度に産む卵はほぼ例外なく2個なので、2つの白い影がメスの腹部に透けて見えるでしょう。

ただし、個体によっては腹部が透けにくい個体もいるので、卵の影が見えないからといって必ずしも抱卵していないとは言い切れないことを注意しましょう。

抱卵している期間個体によって開きが大きく、短い個体では2週間ほどで産んでしまいますが、長いと2ヵ月近く卵をもったままのこともあります。

1回に2個の卵を1セット(=1クラッチ)とし、1シーズンでメスは3~5クラッチ(6~10個)前後の産卵を行います。卵の合計数(クラッチ数)は個体の体質や、栄養状態、成長状態により変わります。

卵自体が未熟な状態や、母体の栄養状態が悪い、きちんと受精または交尾ができていない場合などに、形のくずれたスラッグ(ダメ卵)を産む場合があります。

スラッグは他の正常な有精卵と同様に保管しても孵らず、時間の経過とともにカビが生えて卵の保管場所を不衛生にしてしまいます。1クラッチが両方スラッグということもありますし、片方だけスラッグということもあります。

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産卵の兆候

産卵が間近になると、メスの腹部はパンパンに膨れます。いよいよ産卵という時にはメスの食欲が急に止まるため、突然餌食いが止まったら産卵が間近だと思ってください。

メスはケージの中をせわしなく動き回り、壁際などをカサカサと掘るような行動をするでしょう。産卵に適した場所を探し、穴を掘りたがっているのです。

この行動を取る前、できればメスのお腹がかなり膨れてきた時点くらいから産卵のための場所を用意してやります。

産卵床の準備

産卵スペースは、メスの体がすっぽり入るくらいの深めのタッパーなどに、軽く湿らせた土を敷いたものを用意します。湿らせ具合は、手で固く握って形が残り、水分が出ないくらいを目安に。

産卵床に使う土(土でなくてもよい)は以下のようなものが使われます。

  • バーミキュライト
  • 黒土
  • 水ゴケ

フタに穴を空けておき、産卵床にフタをしておきましょう。産卵床のフタはなくても、産卵してくれますが、産卵前に床材を結構な勢いで掘ります。フタをしておけば、土を掘られても外にこぼれないし、乾燥を抑えることもできます。

産卵床が気に入ればメスはそこに入り、床材に穴を掘って産卵します。

なお。せっかく産卵床を用意しても、ケージの片隅に産んでしまうメスもいます。そうした場合も産み落としてからあまり時間が経たないうちに孵化用の容器に移せば卵が干からびてしまうことはないので、諦めず回収しましょう。

また、水入れの中に卵を産んでしまう場合もあるので、産卵が間近だと感じたら水入れは取り除いてしまい、壁面への霧吹きなどで給水すると良いでしょう。水入れの水の中に産み落とされた卵は呼吸ができずに死んでしまうことが多いためです。

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